こんな症状でお困りの方は

腰痛

腰

痛の原因については様々なものがあります。病名としては下記に挙げるようなものが考えられますが、どのような場合でも治療における基本的な考え方としては安静が大原則となります。ほとんどの腰痛は、安静にしていれば2〜3 日である程度は症状が軽減されることが多いです。その間の症状を少しでも和らげるものとして薬、注射などがあるものと考えてください。腰痛がなるべくおこらない様にするためには、腹筋、背筋などが衰えないよう適度な運動をする事。禁煙や肥満の予防など、日頃から心掛けたほうが良いことが色々とあります。お気軽に外来までご相談ください。

腰痛の原因について

!急性腰痛症(いわゆるぎっくり腰)

急激に腰痛が起こり、動けなくなるような病態の総称です。腰椎のレントゲンで明らかな異常(骨が壊れているなど)がなければ、安静、鎮痛剤の投与で経過観察となります。ほとんどの場合3〜7 日前後で症状は軽快することが多いです。

!腰椎椎間板ヘルニア

腰椎の間にある椎間板という組織が飛び出し神経を圧迫する病気で、腰痛、下肢しびれなどの症状をもたらします。臨床症状、単純X 線からある程度病名の予測は可能ですが、最終的な診断をつける場合MRI が必要となります。治療については、やはり安静、鎮痛剤の投与による経過観察となります。慢性的な腰痛(日常生活に支障のない程度であるが、まだ少し痛いなど)の場合、理学療法(温熱療法、牽引療法など)の適応があるものと思われます。これらの治療で良くなるケースがほとんどですが、中には症状が軽減せず日常生活に支障がある状態が続く場合もあります。そのような場合は手術加療が必要になる可能性がありますので、手術加療を行っている病院にご紹介させて頂く事になります。また大きなヘルニアで、排尿、排便障害を起こす事がごくまれにありますが、この場合は早急に手術加療が必要になります。

!腰椎分離症

中・高校生でスポーツ活動をしている人に見られる事が多いです。疲労骨折のようなものと考えて良いです。安静、コルセットなどで経過をみる事がほとんどです。初期であれば、コルセットの使用、スポーツの禁止などで骨癒合が得られる事もあります。治療における一番の問題点は、スポーツをしたい盛りの中高生に長期間(6 ヶ月以上)の競技を控えてもらう事と思っています。分離症があれば必ず痛いわけではありませんので、レントゲンで分離症と診断されても、特に症状がなければ治療の必要はありません。

!脊椎管狭窄症・腰椎すべり症

腰椎の加療などによる変化で神経の通っている管が細くなっている状態を脊椎管狭窄症、腰椎がずれている状態(主に前後に)を腰椎すべり症といいます。ともに中年以降の方に多く、症状は腰椎、下肢痛、しびれ、排尿障害などです。神経がどれくらい圧迫されているかの診断にはMRIがとても有用です。治療については、投薬、理学療法などが主体となりますが、これも日常生活に支障があるような場合、手術加療が適応になる事もありますのでご相談ください(手術施行可能な施設のある病院にご紹介させていただきます)。

!変形性脊椎症・骨粗鬆症

加齢に伴う変形、骨質の脆弱化による腰背部痛が主な症状です。治療としては投薬、コルセット、理学療法などが中心となります。

!脊椎腫瘍性病変

腰背部痛が長期に続いている場合は、単純X線検査だけではなく一度MRI 検査を受ける事をお勧めします。癌の脊椎転移などについては、MRI 検査で発見される事も多いようです。上記を疑われる場合は、精査も含め、施設のある病院へご紹介させていただきます。